12月が近づき
山から吹き下ろす風が冷たく
冬の訪れを感じます。
ここ数日は穏やかな晴天が続き
紅葉した庭のもみじを見ながら
ベンチに座っていると心が落ち着きます。
我が家の庭木たちは 桜、ナンキンハゼと順番に紅葉し始め
いまはもみじが真っ赤に染まり紅葉真っ盛りです。
冷たくもやわらかな風が静かに
もみじの葉を地面へと運びます。
落ち葉を集めていると通りかかる方が
声をかけてくださいます。
「きれいな赤に染まりましたね」
「ステキな色のもみじですね」
もみじにも聞こえているでしょうか。
みなさんに褒められて嬉しいかぎりです。
もみじは春になると花が咲き
かわいらしい実もつけます。
そして緑の葉が枝先までいっぱいに広がり
生き生きとした姿に。
夏、勢いよく茂った葉が木陰を作り
琵琶湖からの風と相まって涼やかな空間になります。
1年を通じて多くの心地よさを演出してくれていたんですね。
葉が落ちたあと、枝先を観察してみると
小さな硬い花芽がついています。
もみじは早くも冬の向こう側を見据えていました。
「来春を楽しみにしてるよ、ありがとね」
思わず声をかけたくなります。
そんなもみじを見習ってわたしも
来春の準備をしておこうと思います。
庭の草木たちが雪に耐えられるよう剪定をしたり
しっかり根を張るように肥料をやり、土を足します。
忘れてはならないのが庭仕事の道具たち。
汚れを落とし、研いだり磨いたり。
仕上げにオイルで保護します。
「1年間、ご苦労さま。来春もよろしくね」
そんな感謝の気持ちを込めてキレイにしておきます。
庭仕事の道具だけではなくどんなものも
片付けるときが大事だと思っています。
せっかく出会ったのですから長く付き合っていきたいし
次使うとき、気持ちいいですからね。
日々の暮らしで「心地よく過ごせること」を
大切にしたいと思っています。
そこに人や物の区別はありません。
出会った人たち、出会ったものすべてが
互いに心地良いと思えるように…。