新しい年、2020年を迎えました。
今年は東京オリンピックも開催されるので華やいだ1年になるのでしょうね。
2019年は新しく「令和元年」を迎え、新天皇陛下の即位やラグビーW杯などで盛り上がった1年でしたが、私達家族にとっては寂しい年でした。
昨年の5月、私と長い道のり歩んできた夫が旅立ちました。
たくさんの思い出を残して…。
想像以上の寂しさと喪失感と供に過ごす悲しみの日々。
急だったこともあり現実を直視することができず、まだ家の中にいるような気がして探したことも…。
しかし、少しずつではありますが元気を取り戻すことができました。
家族、友人、多くの方々の優しさや思いやりの心が私を支えてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです。
私は一人で暮らした経験がなく、結婚してからは家族のことを最優先に考えてきたので、一人になった今、24時間すべてが自分の時間となり戸惑うばかり。
やりたいことはたくさんあったはずなのに、何をすればよいのかまるでわからないのです。
二人で積み上げてきた時間は止まってしまいました。
これからは自分ひとりの時間を積み上げてゆかなければなりません。
さまざまな形をした小さな積み木、それらをひとつ、またひとつと積み上げながら、新しい自分を築いていくのだと思います。
各種手続き、各方面へのごあいさつ、整理などやらねばならないことが多く、織り物と向き合う時間が取れずにいましたが、先日ひさしぶりに織り機の前に座りました。
その時、ふっとある感覚がよみがえりました。
わくわくする気持ち。
織り機の前に座ると心が落ち着くのです。
そして、楽しい気持ちになります。
その気持ちが戻ってきたのです。
好きなことがある、それはとても幸せなことだと改めて感じています。
きっと夫も織り機の音を聞いて喜んでくれていることでしょう。
織り物に集中する私の姿に安心し、見守っていてくれるでしょう。
変わらない自分、変わらなければならない自分。
せっかく与えられた自由な時間です。
自分と向き合いながら、1歩ずつ前に進んでいこうと思います。