春とともにやってきたツバメが巣立ち、南の国へ帰ると稲刈りの季節がやってきます。
秋の日差しを受け黄金色に輝く田んぼは美しいものですが、稲刈りが終わったあとのまっすぐに並んだ切り株。スッキリとした雰囲気も季節感があり美しいものです。
琵琶湖の水に恵まれた滋賀県は美味しいお米の産地。近畿の米どころでもあります。この土地に来てから地元の米農家さんと知り合いになり、玄米を分けていただくようになりました。
初めて自宅で精米したときに感じたのが「ぬか」の多さ。
白米にするとこんなにも多くのぬかが出るのかと驚きました。
ぬかには胚芽、食物繊維やカルシウム・鉄分などのミネラル、その他にビタミンも多く含まれています。なんだかもったいないですよね。
それに白米より玄米のほうが血糖値の上昇をゆるやかにするそうです。
最近は「玄米は美容にもいい」とテレビの健康番組などでもよく取り上げられ、玄米を美味しく炊ける炊飯器もたくさん見かけます。
わたしもそういった機能のついた炊飯器を買いました。さっそく玄米炊きを試したのですが炊きあがりに4~6時間と、かなり時間がかかってしまいます。
そこで考えたのが3分づき。精米機の設定で30%だけ精米する方法です。これだと栄養の80~90%は残ります。しかも、炊き方は白米と同じ。栄養のロスも少なく、炊き上がる時間も今まで通り。いそがしい方にもおすすめです。また、食べた感じも玄米ほど固さもなく、ときどき感じるプチッとした食感が楽しいんです。
3分づきの玄米に雑穀をプラスするのが、わたしの好み。
- 亜鉛やナイアシンが豊富なキビ、ヒエやアワ。
- ミネラルやカルシウムを多く含むアマランサスやキノア、大麦・もち麦。
- ポリフェノールを含む黒米、赤米など。
そこに発芽玄米をブレンドします。
最近はさまざまな雑穀が手に入るのでありがたいですね。
おいしく炊き上げるには少し水分を多めにします。胃腸の弱い方にはさらに多めにしてあげると柔らかく炊き上がるのでオススメです。我が家でも水分をかなり多めにしていますが、ベチャッとした仕上がりにはなりません。むしろもっちりとして美味しいですよ。
この「3分づき玄米プラス雑穀米」はわたしの「お米生活」を大きく変えました。
栄養価が高く、食感や香りも良い。冷めても美味しいのでおにぎりにも向いているし、カレーにも合うんです。わたしが特におすすめしたいのはチャーハン。焼くことによって香ばしさと雑穀の食感がきわ立ちます。
すっかり「3分づき玄米プラス雑穀米」が気に入ったので、白米をほとんど食べなくなったのも自然な流れでした。
稲刈りが始まるころ、旬を迎えるのがクリ。
大きな実を選んで、3分づき玄米・もち米とともに炊きます。大好きなクリご飯です。準備には外皮むき、渋皮向き、アク抜きと手間のかかる作業が多いのですが、それも含めてクリご飯。秋の楽しみの一つです。
地元で収穫された美味しいお米と新鮮な食材たち。そこには美味しさ、安心、安全の3つが揃っています。こころを込めて、ていねいに作られた農家の皆さんのおかげです。感謝の心を持って大切にいただきたいですね。
さあ、朝から取り掛かっていたクリの準備ができました。今夜はもちろんクリご飯。おいしい秋をいただきましょう。