梅雨のじめじめした季節がやってきました。
先日、出掛けた先で見かけたウォータークローバーという水草。
なんとも可愛い涼し気な姿に一目ぼれして購入しました。
帰宅し、さっそく飾ろうと器を探していたら
ちょうどいいサイズのガラスの器がありました。
さっそくそれに活けて楽しむことにしましたが…。
なにか足りない。なにかが足りないのです。
そう、器の下に敷く布が必要なんです。
器の次は布探し(笑)
織布ならいままで織ったものがたくさんあります。
どれにしようかしら?
なかなかイメージに合う織布が出てきません。
あれやこれやと引っ張り出し探すこと1時間。
あった!
ついに見つけました。
ガラスの器とかわいいウォータークローバーにしっくりくる織布。
敷いてみるとイメージ通りに涼し気な空間ができあがりました。
ずい分前の作品です。
麻糸とラファイアを使ったテーブルセンター。
以前、手織りの様々な技法を勉強していた頃、織りの友人達と相談して公民館に先生をお招きして学んでいた時期があったのです。
知らない織り方が沢山あることに驚き、手織りの奥深さに感動し、創作の楽しさを知りました。
難しくて苦心しながら織り上がったのがこの織布です。
あのときの完成した喜びを昨日の事のように思い出します。
ずいぶんと手織りをしてたくさん織布を製作しましたが、それらを見ていると暮らしの中にうまく生かせていない事に気が付くときがあります。
自分でこだわって選んだ糸たち。どれも素晴らしい糸です。
素晴らしい素材には季節があります。そして色にも季節があります。
そこから感じる季節をイメージしながら織布に仕上げています。
当たり前の事かもしれませんが、織った布をどのように暮らしに取り入れるか、それが大切だと思っています。
眠っていた織布は、ガラスの器とウォータークローバーとともに過ごす夏を待っていたのでしょう。
毎日、心地いい空間に癒やされています。
そして、織りの先生や友人の顔を思い出しているのです。
夏の暑さには想い出を喚起させる何かがあるのかもしれません。
もしそうなら、夏も悪くないかな。
そんなふうに思う夏の一日です。