「糸選び」から始まる「織りの世界」

何か新しいことを始める時の

あのワクワクは

どこからやってくるのでしょう。

四六時中、そのことを考えるだけで世界がパッと明るくなります。とにかく、早く始めたくていろいろと必要な道具を調べたり、上手になった時のことを想像してみたり。新しい趣味との出会いは日々の暮らしを彩ってくれる貴重な体験です。

しかし想像しているうちはいいのですが、実際に始める時は『お金』という現実的な問題が待っています。

最初の一歩

私が織りを始めようと決心した時もそうでした。織りの場合はなんといっても「織り機」。それから材料となる「糸」、その他さまざまな小道具が必要でした。

いろいろと初期費用がかかるので、そこは自分で働いてなんとかしようと考えました。家事の合間をみてはアルバイトをして費用を捻出しました。

失敗の連続

糸がないと何も始まらない織り。

好きな糸で、と思ったものの選び方がまったくわからない。わからないなりにお財布とも相談して買ってきた糸はあまり質のいいものではありませんでした。
そんな糸だから頑張って織りあげた布もあまりいいとは思えないものでした。

どうしたらいいんだろう?

悩んだあげく、いろんな作家さんの作品を見て歩くことにしました。

悩んだ時はこうするのが一番です。そうすれば、作家さんとお話をする機会にも恵まれます。親切な方だと、糸だけではなく購入するお店のことや目利きの方法も教えてくださいます。

そんな試行錯誤を繰り返しましたが、それでも素材の良し悪しがわかるまでずいぶんと時間がかかりました。

大切なのは、いっぱい体験すること

ウール、シルク、コットン、リネン、素材は様々ですが、それぞれに不純物の混ざった糸があります。見た目はもちろん、手触りも大切な判断材料です。それでも、なかなかうまく選べません。
良いものを見抜くのは結局のところ「経験」なのかもしれません。

素材を見抜く力、『目利き』は織りを楽しむ上ではとても重要な「技術」です。

奥が深い世界、『織り』

素材選びも、色使いも、織りの技術も、まだまだ勉強中です。